日常の手入れは、ブラシでほこりをとる。洋服用のブラシでもよいが、フェルトハット専用のブラシが売られている。
右の写真は、クリース用ブラシである。
下の写真のブラシはブリム用で、クラウンの湾曲に合わせてわずかにS字になっている。毛が逆立たないようにブリムに反時計回りにかける。
黒の毛のブラシは黒いハットなどダーク系、白のブラシは白などライト系のハット用である。ブラシを使うとライト系のハットは白い粉をふき、黒のハットに使うと白く汚れてしまうのでブラシを区別している。
ブラシで取れない、表面的な汚れが付いたときは、そこを削る。それには、専用のスポンジも売られている。このスポンジは固めで、これで表面をごく薄く削り取ることによって、汚れを落とす。
ブラシやスポンジで取れない汚れは、消しゴムやサンドペーパーを使う。サンドペーパーは、もっとも細かい目のもので、注意深く行って欲しい。 いづれの方法も、被害を拡大するだけかもしれないので、まず、目立たないところでやろう。
黒のハットの染みは殆ど目立たないが、クリーム色など白系のハットは、目立つ。白系のハットに付いたしみの場合は、コーンスターチ(とうもろこしの粉)を靴下などに入れ、それでたたくと良いとアメリカのウエスタンショップの人が言っていた。俺は未だ、試してはいないので、なんともいえない。
使い込んで汚れたハットも味があるが、アメリカでウエスタンファッションを楽しむ多くの人は、きれいなハットを被っている人が多い。ランチで働く人はあまりこだわらないようだ。ジーンズでも同じことが言える。