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ウエスタン ホースマンシップ
Western Horsemanship

Horsemanship 他の競技が馬の出来を審査するのに対して、騎乗者の基本的な乗馬技術を審査するのが、このウエスタンホースマンシップ。

騎乗者の姿勢は良いか、扶助 (合図) は適切か、お尻は跳ねてないか(^^;)、など、競技者の実力がもろに見えてしまう、つらい競技です。落ち着いて普段の実力が出せるかどうか? たいていは緊張しまくって、頭が真っ白になって、気がついたら終わってた、てな感じなんですけどね。



この競技は2つからなります。1つは 一頭づつ、定められたパターンに従って行う演技。もう一つは、RAIL WORK と呼ばれ、皆で一斉に馬場内をいっしょに走る、ウエスタン式の部班です。

パターン

マーカー (上の写真の赤い目印) が地面にいくつか置かれており、これらの側を、パターン図に書かれてある指示に従って進んでいきます(予め渡されたパターン図を覚えておかねばなりません)。たとえば、あるマーカーまで駆歩で進み、そのマーカーが馬の肩(前脚の付け根)にかかるとスピードを落として速歩にするなど。これらの指示はクラスの難易度によって異なります。

 このパターンが思っている以上にかなり短く、走ったかと思うと、すぐに止めて自転(後肢旋回)しなきゃいけない...。ちょっと間違えて、パニックになってる間に終わり。落ち着かないと、あっという間に終わってしまいます。最後の後退も、正確に6歩だけで止めるのも難しい。また、駆歩のあるパターンだと、指示にある、手前を間違っただけで、入賞は絶望的。かなりシビアな競技です。

アマチュアクラスのパターンの例Horsemanship Amateur

  1. A から右リードの LOPE
  2. B で JOG に変換
  3. C で STOP 右に 450°のピボットターン
  4. C から WALK
  5. D で STOP 左に 270°のピボットターン
  6. D から左リードの LOPE
  7. F で STOP 6ステップのバック


Drawn by Kazuyuki Tsugeshita.

解説
競技者には、上記のようなパターン図と説明文が渡されます。
動作は馬の肩がマーカーに来たときに、きっちり行います。

  1. A から右手前の駆歩で発進します。 (左手前で出ると、入賞は絶望的!)
  2. B で速歩にします。
  3. C で停止し、右に 450°回転して向きを変えます。
  4. C から常歩で発進します。
  5. D で停止し、左に 270°回転して向きを変えます。
  6. D から手前の駆歩で発進します。
  7. F で停止し、6歩の後ろへ下がり、演技終了。 (正確に6歩。5歩でも7歩でもいけない)

RAIL WORK

これはウエスタンプレジャーに良く似ています。ただし、ウエスタンプレジャーは馬の出来を審査するのに対して、こちらはあくまでも騎乗者の乗り方が審査されます。

 競技者全員が馬場に馬に乗って入り、ジャッジの指示に従って、蹄跡(柵沿い)を同じ方向に動きます。ジャッジの

"Walk, please." (常歩)
"Jog, please." (速歩)
"Lope, please." (駆歩)
"Reverse, please." (半巻き乗り:Uターンする)
"Stop, please." (停止)

という指示に従って動きます。

 指示が出たからといって慌ててすぐにする必要はなく、  自分の馬のペースで行います。馬に自然さを求めるウエスタン乗馬の特徴です。また、ブリティッシュ式の部班とは異なり、一列になる必要はなく、追い越したければ、追い越してもかまいません。ただし、他の馬の直前に出るなど、進路妨害してはいけません。

Written by Masaji Munekuni